過去の上演作品[2011-]
過去の上演作品[2011-]
Yaneura2013
燐光群 創立30周年記念 第三弾
屋根裏
作・演出○坂手洋二
8月30日(金)〜9月5日(木)梅ヶ丘BOX
9月12日(木)ヤルタ・チェーホフ国際演劇祭オープニング作品
Yalta Chekhov Theatre (ヤルタ)
9月22日(日)テアトロ・ヴァシェッロ
Teatro Vascello (ローマ)
協力:ローマ日本文化会館
9月25日(水)テルニ国際現代創造フェスティバル参加
Studio 1 (テルニ)
平成25年度文化庁国際芸術交流支援事業
13/08/30
■当日配布パンフレットより■
ごあいさつ
坂手洋二
本日はご来場ありがとうございます。
皆さんがいらしてくださったこの〈梅ヶ丘BOX〉は、1991年に燐光群が運営を始めた〈民間劇団による民営のスタジオ〉である。
自前の空間があるからこそ、劇団員は自由な時間に稽古をすることができる。時間を気にせず作業をすることもできる。すばらしいことだ。
とはいえ、現在は劇団・稽古場そのものへの公的支援等を得られているわけではないから、なかなかたいへんだ。私たちが使わない時は貸し出して、いろいろな方に負担を分かち合っていただいている。毎週講師を替え、新たな、あるいは実践的な演劇に触れることのできる、一般に開放した「ウィークエンド・ワークショップ」も、十数年にわたって継続している。各種団体の会議や講座にも使われる。地方劇団の方々の宿泊に提供することもある。公共度の高い活動をしてきたと思う。
『屋根裏』は「自分たちのスタジオで〈本公演〉をする」という宿願を果たした作品だ。最初は『船底』という芝居を考えていた。しかし劇場を船底に見立てて「体験型の上演」をするというそのアイデアは、シアタートラムでの『トーキョー裁判 1999』に結実したので、梅ヶ丘でやることにはならなかった。
『屋根裏』は別なアプローチの作品となった。アイデアは、概念としては世界の情勢から、そして自分たちのスタジオがあることの試行錯誤から、導き出された。
……初演から十一年。馴れるということはない。この間に自分たちの過ごしてきた時間を顧みて、身の引き締まる思いだ。
9月、ヤルタ・チェーホフ国際演劇祭、ローマ・テアトロ・ヴァシェッロ、テルニ国際現代創造フェスティバルを巡演する。ウクライナでの上演はもちろん、訪問も初めてである。イタリアには、五年前のミラノ・ピッコロ座での『屋根裏』リーディングと、昨年ラ・ママ・ウンブリア夏期講座の講師として招かれたことはあるが、ローマは初めてである。イタリア語では『屋根裏』は四年前に出版されているので、多くの方が楽しみにしてくれている。
東京ではもう八演めなので、あまり大々的に宣伝していないが、ヨーロッパツアーに出かける前、一週間の東京公演である。皆さまとこの場でお目にかかれて、幸福である。
読売文学賞・紀伊國屋演劇賞個人賞[個人賞]・読売演劇大賞[最優秀演出家賞]受賞。
世界一小さな舞台空間から発信する「超演劇」。
演劇を再生させる圧倒的「事件」。
これは発明なんだ
今も誰かがあの屋根裏に立て籠もっている
そう考えただけでもう一日生きてみようかと思うことができる
そういう発明なんだ
円城寺あや ……… 刑事1 素浪人1 死体 息子 青年 戦闘服1
中山マリ ………… 父 女 婦人 ウメさん
鴨川てんし ……… 刑事2 素浪人2 つなぎの男 戦闘服2
川中健次郎 ……… 中年男 紳士 主任 母 タケさん
猪熊恒和 ………… 兄
イ・ジュウォン …… 帽子の男
松岡洋子 ………… キャスター 先生
樋尾麻衣子 ……… 若い女 白い女
杉山英之 ………… ハセガワ 若い男 松葉杖の男
鈴木陽介 ………… バイヤー 赤い帽子の若者
武山尚史 ………… 少年
田中結佳 ………… 女 青い帽子の若者 ぬいぐるみの女
宗像祥子 ………… 少女
小林尭志 ………… マッちゃん
桐畑理佳・福田陽子・永井里左子・川崎理沙 ……… ぬいぐるみの女
照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
美術○じょん万次郎
衣裳○大野典子
美術協力○加藤ちか
音響○じょん万次郎・内海常葉
音響協力○島猛(ステージオフィス)
宣伝意匠○Pri Graphics inc.
制作○古元道広 近藤順子
Company Staff○川崎理沙 大西孝洋 西川大輔 清水弥生 久保志乃ぶ 宮島千栄 根兵さやか 橋本浩明 内海常葉 秋葉ヨリエ