くじらと見た夢
作・演出○ 坂手洋二
打ち上げられたクジラたちは、夢を見ているのか。
それとも抗いようのない現実に、耐えているのか。
佐々木梅治 Benjamin Beardsley 円城寺あや 南谷朝子
中山マリ 鴨川てんし 川中健次郎 猪熊恒和 大西孝洋
杉山英之 東谷英人 武山尚史 山村秀勝 樋尾麻衣子
宗像祥子 田中結佳 秋定史枝 橘 麦 中瀬良衣
沖縄でのイルカ(ヒートゥー、ピトゥ)漁は、伝統的なものとして知られているが、戦後の一時期、名護西岸で本格的な捕鯨をしていたことを、最近になって知った。十五年近くにわたって、年間数十頭のザトウクジラを捕っていたのだ。昭和二十六年、「戦後初めての捕鯨」と思しき漁に参加した漁師に、詳しく話を聞いた。
名護東岸、島の反対側に位置する海では、米軍基地キャンプ・シュワブに、普天間基地代替施設としての空港建設が強行されようとしている。同じ名護市なのに、海の風景はまったく違うのだ。
昨冬、かつて『くじらの墓標』を書くため訪れた捕鯨村・鮎川を、震災後には初めて、再訪した。津波の猛威を受けた町並みはすっかりなくなってしまったが、捕鯨は今も続けられていた。
『南洋くじら部隊』の舞台、レンバダ島の捕鯨村ラマレラを、久しぶりに訪れた。電気も電話も貨幣経済もなかった暮らしは近代化の洗礼を浴び、変わってしまった。それでも漁師たちはクジラを捕り続けている。
そして、映画『ザ・コーブ』等によってイルカ漁が国際的な非難を浴びた和歌山・太地に、初めて行った。捕鯨反対運動は沈静化していたが、それとは無関係に、人々は未来を見つめていた。
私の中で何かが繋がった。捕鯨に携わる家族たちの「伝承」と「共存」の物語が、くっきりと浮上してきた。
『くじらと見た夢』は、私と燐光群による四半世紀にわたるクジラとの旅の、新たな結実となるだろう。
坂手洋二
写真○小島曠太郎
燐光群創立35周年記念公演 VOL.1
【全席自由】
一般前売 2,700円 当日3,000円
大学生以下 1,500円 ※大学生以下は要証明書提示。 おかやま燐光群を観る会と燐光群でのみ取り扱い。
<坂手洋二>
劇作家・演出家。岡山芳泉高等学校、慶應義塾大学国文科卒。1983年に燐光群旗揚げ。『くじらの墓標』『天皇と接吻』『屋根裏』『だるまさんがころんだ』等、ほぼ全作品の作・演出を手がける。燐光群の作品を中心に、岸田國士戯曲賞、鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞、紀伊國屋演劇賞、朝日舞台芸術賞、読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞。海外でも10以上の言語に翻訳、出版・上演されている。日本劇作家協会前会長。日本演出者協会理事。国際演劇協会日本支部理事。<まなびピア岡山2007>開・閉会式の総合プロデューサーを担当。2012年9月には福武教育文化振興財団創立25周年記念事業[犬島海の劇場]で『内海のクジラ』の作・演出を担当。2005年に岡山県文化特別顕彰、2012年に福武文化賞を受賞。
【前売扱所 (大学生以下をのぞく)】
◆ぎんざや 086-222-3244
◆岡山シンフォニーホールチケットセンター 086-234-2010
◆岡山県天神山文化プラザ 086-226-5005
◆シネマコレクターズショップ映画の冒険 086-252-7606
<燐光群>
1983年旗揚げ。坂手洋二の作・演出作品を中心に、社会性・実験性の高さと、豊かな表現力を兼ね備えた、斬新で意欲的な公演を重ねている。国内での新作発表・ツアーの他、これまで海外15カ国27都市で公演を行う。'99年『天皇と接吻』第7回読売演劇大賞優秀作品賞、'02年『最後の一人までが全体である』第10回読売演劇大賞優秀作品賞、'04年『だるまさんがころんだ』第12回読売演劇大賞選考委員特別賞。2012年『星の息子』、2013年『ここには映画館があった』、2014年『8分間』、2015年『屋根裏』『お召し列車』、2016年『天使も嘘をつく』と、近年は岡山での上演を続けている。
照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦 藤村謡子
美術◯加藤ちか じょん万次郎
衣裳○小林巨和
演出助手○村野玲子
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
宣伝意匠○高崎勝也
制作○古元道広 近藤順子
協力○劇団民藝 浅井企画 青年座映画放送株式会社 DULL-COLORED POP e-factory
Company Staff○桐畑理佳 鈴木菜子 鈴木陽介 番匠郁 福田陽子 西川大輔 宮島千栄 橋本浩明 内海常葉 秋葉ヨリエ 脇園ひろ美
主催○燐光群/(有)グッドフェローズ
共催○おかやま燐光群を観る会 岡山市 岡山市芸術祭実行委員会 (公財)岡山市スポーツ・文化振興財団
後援○岡山県 岡山県教育委員会 岡山市教育委員会 RSK山陽放送 OHK岡山放送 TSCテレビせとうち RNC西日本放送 KSB瀬戸内海放送
■■ FM岡山 レディオモモ 山陽新聞社 朝日新聞岡山総局 読売新聞岡山支局 毎日新聞岡山支局 公益社団法人岡山県文化連盟
路面東山行「小橋」下車徒歩1分
※公共交通機関をご利用ください。
岡山市中区小橋町1-1-30
086-273-0395
12月19日(火) 午後7時開演
岡山市立市民文化ホール
受付開始○開演の60分前 客席開場○開演の30分前
第55回岡山市芸術祭 参加
前売開始
10月15日(日)
【ご予約・お問合せ】
◆おかやま燐光群を観る会(映画の冒険内) 086-252-7606 yoshitomi@mx3.tiki.ne.jp
◆燐光群 03-3426-6294
■こちらからもお申し込み頂けます。予約フォーム https://www.quartet-online.net/ticket/kujira-okayama
受付開始時より整理券を発行します。 客席開場前にロビーで整理券の番号順にお並び頂き、開演30分前よりその順にご入場頂きます。
開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。
助成○平成29年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
終了しました。ご来場ありがとうございました。