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坂手洋二 戯曲集・評論集

坂手洋二

劇作家・演出家。燐光群主宰。1983年燐光群旗揚げ。『神々の国の首都』『屋根裏』等でヨーロッパ・アメリカ公演を行う。岸田國士戯曲賞、鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞、紀伊國屋演劇賞、朝日舞台芸術賞、読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞。日本劇作家協会元会長。日本演出者協会常務理事。社団法人国際演劇協会(ITI/ユネスコ 日本センター)理事。

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「カウラの班長会議 Side-A」 松本工房

1944年、8月5日。第二次世界大戦中のオーストラリア。ニューサウスウェールズ州・カウラの連合軍捕虜収容所。捕虜になった日本兵による、史上最大の脱走計画。日本兵たちは、選挙によって選ばれた代表による「班長会議」で、計画を実行するか否かの多数決投票を行った…。
“生きて虜囚の辱めを受けず”
日本兵として極限の選択を迫られた兵士たちの真実に、現代を生きるオーストラリア人女性たちが迫る。
カウラは忘れない。
「戦争の時代」と「映画」が交錯する青春群像劇。

1,800円+税

「くじらと見た夢/南洋くじら部隊」 彩流社

捕鯨の伝承と共存。名護と基地を抱える辺野古。違う顔をもつ名護を舞台に沖縄の現在が浮かび上がる『くじらと見た夢』。南の島ラマレラに日本兵が漂流。各国語が飛び交うなかで日本兵は「自己」を見出す『南洋くじら部隊』。「くじら漁」の中から、人間の業や歴史、社会問題をえぐり出す2作品を収録!

『くじらと見た夢』
捕鯨に携わる家族たちの「伝承」と「共存」の物語。
イルカ漁の歴史がある平和な名護漁港と、米軍基地問題を抱える辺野古。
西と東の海で違う顔をもつ名護市を舞台に、沖縄の現在が浮かび上がる。
「クジラは脳の半分ずつ眠り、半分が覚醒している。だがもしもクジラが覚醒していない半分の脳に従ったら。」

『南洋くじら部隊』
捕鯨漁をする南の島ラマレラに、日本兵が流れ着く。
日本語、英語、インドネシア語の台詞が激しく飛び交う「くじら獲り」を通じて、日本兵たちはその島の人々に自分自身を見出していく。
「揺れ動く世界の動向をよそに、私たちはユートピアを作った」

2,400円+税

「8分間/ゴンドララドンゴ」 彩流社

もうひとりの自分と対峙することで世界を捉え直す。「彼」が8分間を繰り返し生きる理由とは何か―『8分間』。二人の人格が入れ替る「坂手版とりかえばや物語」の『ゴンドララドンゴ』も同時収録。「坂手洋二戯曲集」第五回。

『8分間』
2011年3月11日のプラットホームで、鈍行が出て次の鈍行が来るまでの8分間をタイムリープする「彼」。これはゲームの世界なのか、小説の世界なのか、それとも現実なのか。「彼」が8分間を繰り返し生きる理由とは―。

『ゴンドララドンゴ』
ゴンドラに乗った作業員二人の人格が入れ替わる。その時、二人は、家族は、友人は、どう受け入れていくのか。そしてどのような人生を選択していくのか。昭和から平成への転換期を背景に描かれる、“坂手版とりかえばや物語”。

タイムリープと人格交換を題材に、「もう一人の自分」と対峙することで世界を捉え直す、「坂手SF」2作品を収録。作者自身による解説・作品ノート付き。

2,400円+税

「神々の国の首都/漱石とヘルン」 彩流社

【坂手洋二戯曲集】第三回配本!

多神教と異文化混淆を愛する作家、小泉八雲=ラフカディオ・ハーンが見た日本を描く、2作品を収録!

『神々の国の首都』
出雲・松江に滞在するラフカディオ・ハーンと、彼の家に住み込みで働く女中、セツ。
二人の関係を中心に、ハーンを取り巻く男女の情念が「亡霊」となって描かれる。
燐光群10年目の1993年・初演以降、くり返し上演されてきた傑作!
4
「私たちは生まれながらにして、一個の亡霊(ゴースト)であるにすぎない」

『漱石とヘルン』
狂気に取り憑かれた夏目漱石と、ラフカディオ・ハーン(ヘルン)が幻想のなかで巡り会う。
実際には出会うことのなかった二人を描いた、史実と妄想が織り交ざる〈二〇世紀の現代劇〉!

「生きている人間は見つめ続けることができません……死と太陽をです」

2,300円+税

岸田國士戯曲賞、鶴屋南北戯曲集、読売文学賞、紀伊國屋演劇賞、朝日舞台芸術賞などを受賞した
現代を代表する作家・坂手洋二の戯曲集!

「星の息子/推進派」 彩流社

「「3.11後」を生きる私たちのための戯曲集」————坂手洋二

『星の息子』
震災被災地から官邸前、そしてオスプレイ配備決定の沖縄へ。
ネット上に現れた亡き息子の名を騙る人物を探す母の旅。
米軍基地建設反対闘争の現場で、幻の再会が果たされる。

『推進派』
米軍普天間基地を「最低でも県外」に移設する政策が出された。
基地誘致で島興しを考えるサチノ島の「推進派」と「反対派」
の対立。そこに島への移住を求める震災被災者たちが現れる。

2,200円+税

「バートルビーズ/たった一人の戦争」 彩流社

「「3.11後」を生きる私たちのための戯曲集」————坂手洋二

『バートルビーズ』(国際メルヴィル学会特別公演作品)
ハーマン・メルヴィルの作品『バートルビー』の主人公が、
現代、東日本大震災で被災した病院にいた!?
古典作品から抽出された情念が、
「3.11後」の生き方に重なる叙事詩。

『たった一人の戦争』
放射性廃棄物処分のため設置された超深地層研究所。
見学する人々が惑う、繁栄の背後にある闇の歴史。
宇宙にしか逃げ場はないのか。
私たちは「帰り道」を見つけることができるのか。

2,200円+税

「普天間」 未來社

二〇〇四年八月十三日沖縄国際大学に一機のヘリコプターが墜落した――
普天間基地から訓練で飛び立ったそのヘリは、沖縄国際大学1号館北側に接触、墜落、炎上した。基地に脅かされる日々、沖縄米兵少女暴行事件、戦争の傷跡を刻むガマ……蹂躙され続ける沖縄で決して葬り去られない記憶を抱えて生きる人びとの複雑に交錯する思いを坂手洋二が描く。

1,800円+税

「坂手洋二(2)海の沸点/沖縄ミルクプラントの最后/ピカドン・キジムナー」 早川書房

男は国体で日の丸を燃やし抗議した。
戦争中の悲惨な集団自決はなぜ起きたのか、なぜ自分の土地を米軍施設が占拠するのか…「海の沸点」。
米軍撤退を望む一方、人々は働き口を失うことを恐れ、矛盾に苦悩する…「沖縄ミルクプラントの最后」。
広島で被爆し沖縄へ帰郷した被爆者の悲哀と、日本復帰時代の沖縄の家族を描く「ピカドン・キジムナー」。
今日の沖縄が直面する問題を鋭く切り取る、著者渾身の沖縄三部作。

1,200円+税

「坂手洋二(1)屋根裏/みみず」 早川書房

世界一小さな舞台空間を変幻自在に発展させ、毒と笑いを盛り込み人間の孤独を鋭く映し取る、読売文学賞受賞の傑作「屋根裏」他一遍。

小さなものから全世界を見通して、世界中の問題を舞台上に引き寄せてくる。そこに共感を抱いています。
−井上ひさし(劇作家)

880円+税

「いとこ同志」 れんが書房

いとこ同志はいつも怪しい。
夜行列車の二組の男と女は<いとこ同志>。線路の音の響く中、4人の過去と現在が錯綜しつつ織りなす、ミステリアスで幻想的な坂手版<銀河鉄道の夜>。

1,300円+税

「だるまさんがころんだ」 カモミール社

圧倒的反響。
地雷と戦争をめぐる演劇の「現在」。
世界が注目する、渾身のエンタテイメント!
日本演劇の新たな代表作。

鶴屋南北戯曲賞 朝日舞台芸術賞 読売演劇大賞選考委員特別賞 2004年シアターアーツ誌 ベストプレイ・ベストアーティスト
1,800円+税

「最後の一人までが全体である」 れんが書房

第37回紀伊國屋演劇賞受賞。
第10回読売演劇大賞受賞。
演劇シーンを席巻する坂手洋二の問題作2編。 「ブラインド・タッチ」併録。

2,200円+税

「私たちはこうして二十世紀を越えた」 新宿書房

自分と世界との距離を測りながら、日本社会のまるごとを見つめてきた。天皇制、沖縄、セクシャリティー、自衛隊、宗教、自殺、こども……。それは重い社会批判に貫かれ、ひときわ異彩を放つ。タブーを恐れぬラディカルさが、世代を越えた読者のこころを離さない。

3,800円+税

「天皇と接吻」 カモミール社

第二次世界大戦直後、GHQ支配下の日本映画で、なぜ天皇に関する描写は禁じられ、キス・シーンの設定は推奨されたのか。
第7回読売演劇大賞三部門受賞。

2,000円+税

「くじらの墓標」 而立書房

「くじらの墓標」は、記憶を呼び覚ます劇薬だ。 自然との戦い、血のたぎりを喚起する幻想と現実。 坂手は自然から切り離されたわれわれの深層意識を激しく揺さぶる、揺さぶらずにはいない刺激的な舞台を創出した。

1,500円+税

「青空のある限り」 而立書房

敗戦。占領軍のベースキャンプにやってきたジャズメンとダンサーたち。彼らには、戦争によって受けた過去と、そして未来があった。しかし、現在は—。これは青春のスウィング・ジャズ・ストーリーである。

1,500円+税

「火の起源」 而立書房

「火」は「火」は爆弾、生命、曖昧、自由……。炎は燃えているのか、燃やされているのか。
「燐光群」の坂手洋二は燃えている。劇団青年座40周年記念公演の脚本の2。

1,500円+税

「トーキョー裁判/危険な話」 而立書房

大韓航空機爆破事件=「トーキョー裁判」、自民党本部爆破事件=「危険な話(OFF SIDE)」。危険な話を題材に、現在の深層をネガティブに描き出した俊英の力作戯曲集。いまもっとも注目される若手劇作家の代表作である。

1,800円+税

「ブレスレス/カムアウト」 而立書房

東京のゴミにことよせて、人間関係の稀薄さ、孤独を鋭く抉り出す第35回岸田戯曲賞受賞作「ブレスレス」のほか、同性愛を真正面から取り上げた「カムアウト」を収録する、待望の第一戯曲集。

1,800円+税