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1.アメリカン航空1572便 [MD-83]

コネチカット州イーストグランビー

1995年11月12日


2.アメリカン・イーグル4184便 [ATR-72]

インディアナ州ローズローン

1994年10月31日


3.アエロペルー航空603便 [B-757]

ペルー・リマ発

1996年10月2日


4.アメリカ合衆国空軍 ユークラ27便 [E3A AWACS]

アラスカ州エルメンドルフ

1995年9月22日


5.日本航空123便 [B-747]

群馬県御巣鷹山

1985年8月12日


6.ユナイテッド航空232便 [DC-10]

アイオワ州スーシティ

1989年7月19日

撮影=サトウヒトミ(上記すべて)

CAST>

キャビン・アナウンス

客室乗務員1……宮島千栄
客室乗務員2……樋尾麻衣子
客室乗務員3……中山マリ


1.アメリカン航空1572便

機長……瀧口修央
副操縦士……下総源太朗
客室乗務員(I NT)=江口敦子  
管制官1=宇賀神範子 管制官2=向井孝成 ATIS=丸岡祥宏


2.アメリカン・イーグル4184便

機長……千田ひろし
副操縦士……古崎篤
客室乗務員……宮島千栄
管制官=向井孝成 CTR=内海常葉


3.アエロペルー航空603便

機長……大西孝洋
副操縦士……江口敦子
管制官1=丸岡祥宏 管制官2=猪熊恒和


4.アメリカ合衆国空軍 ユークラ27便

機長……千田ひろし
副操縦士……瀧口修央
航空機関士教官……下総源太朗
航空機関士……宇賀神範子
管制官=宮島千栄


5.日本航空123便

機長……猪熊恒和
副操縦士……向井孝成
航空機関士……丸岡祥宏
客室乗務員=樋尾麻衣子 PUR=宮島千栄 ACC=大西孝洋・中山マリ・千田ひろし COM=川中健次郎YOK=江口敦子 PRA・APC=宇賀神範子
ANA・ANA35・ANA146・MAC60201・AF273=瀧口修央 TDA207・ANA36・ANA592=大西孝洋 

JJ8830=江口敦子 NW28=内海常葉 TDA364=宮島千栄


6.ユナイテッド航空232便

機長……川中健次郎
副操縦士……下総源太朗
フィッチ(偶然乗り合わせた機長) ……大西孝洋
航空機関士……中山マリ
客室乗務員……樋尾麻衣子
管制官=内海常葉 SAM=瀧口修央


INT=機内インターフォン上での声
*ATIS=飛行場情報放送との無線
*CTR=シカゴ・センターの無線
*PUR=パーサー
*ACC=東京管制区管制所(所沢)
*COM=日本航空社用無線
*YOK=在日米軍横田基地進入管制 
*PRA=プリレコーディッドアナウンス(自動放送)
*APC=東京進入管制(羽田) 
*SAM=システム・アンド・メンテナンス部門(この航空会社での部門の呼び名。ただし固有名詞)


<STAFF>
照明=竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響=島猛(ステージオフィス)
舞台監督=海老澤栄
演出助手=大河内直子
通訳=志磨真実
音響助手=内海常葉
進行助手=吉田智久
衣裳=大野典子
美術協力=加藤ちか
宣伝意匠=高崎勝也
宣伝協力=上田郁子
宣伝写真=サトウヒトミ
通訳協力=圓岡めぐみ/香取智子
Company Staff=ぺ優宇/小室紀子/工藤清美/久保志乃ぶ/桐畑理佳/高野旺子
協力=Pomegranate Arts, Inc./ Robin Grey/近藤晃/ダ・ヴィンチ/今井泰男/寺島友理子/藤本直樹/ジョン・オーグルビー/三谷滋/市川はるひ/松本謙一郎/森川万里/大前摩希子/千葉愛花/葛西摩利/尾張由紀子/小松弘明/金沢愛/トニー・ブルール
制作=古元道広/国光千世(燐光群+グッドフェローズ) 横川京子/秋山いづみ(アムアーツ)
プロデュース=坂手洋二(燐光群+グッドフェローズ) 奥山緑(アムアーツ)
企画・製作=燐光群+グッドフェローズ  アムアーツ


Original Production of CVR developed in collaboration with Michael Bruno, Audrey Crabtree, Justin Davila, Dan Krumm, Peter O'Clair, Julia Randal, Stuart Rudin, Darby Thompson, Oliver Wyman.


参考文献・関連資料は以下のサイトをご覧下さい。 
★ 『CVR チャーリー・ビクター・ロミオ』公式サイトhttp://www.mars.sphere.ne.jp/amearts/cvr_top.htm
★ オリジナル版"CHARLIE VICTOR ROMEO" 公式サイトhttp://www.charlievictorromeo.com/ 

 

当日配布パンフレットより


CVR』と私との出会いは一昨年5月、ミネアポリスに於いてである。立ち寄ったガスリー・シアターが休演中で、たまたま目にした宣伝ハガキに惹かれ、町はずれにある付属の実験劇場ガスリー・ラボに寄り、ツアーに来ていたオリジナル版『CVR』に遭遇したのだ。
感想はあえて言うまい。これからその日本版をお見せするのだから。ただ一つ、これを日本でやるなら自分たちだろうと思った。しかもオリジナルメンバーと共同でなければならないと。そして、その構想は想像し得る最上の形で実現した。
考えてみれば、共同演出は初めてである。しかも言語の異なる複数の相手と……。自分としては「日本版をどう創りたいか」と先走らず、とにかく先入観を持たぬよう心がけた。彼らの方法論を生かし、ボイスレコーダーに残された「事実」との出会いを追体験してゆければと思った。
今やインターネットでも入手できるというボイスレコーダーの録音だが、オリジナルメンバーたちは「意図的に、聴かないようにした」という。「俳優に真似をさせない」という主旨であり、また、「皆が探偵になって真実を探るのでなく、俳優が文書としての記録にあたるのをスタートにすべきだ」という考え方からだ。限られた時間の中で俳優たちは資料を読み、飛行機や操縦の勉強をし、あくまでも航空の門外漢の「演劇人」として、可能な限り誠実にこのテキストと向き合おうとした。これが正しい選択であることを、私は何度も思い知らされた。
とはいえ、スーシティのCVR記録の断片はアメリカ人なら誰でもニュースで耳にしたことがあるはずだという。日本でも1985年の日航機事故には皆がそれぞれのイメージを持っている。だが、そうした「伝聞」「風聞」に類するものは、何の役にも立たない。コックピットにいた者たちには「知り得たこと」と「知り得なかったこと」がある。その厳しい真空のような「狭間」について、どのような後付けの「解説」が意味を持つというのだろう。他の事故も同様だが、「コックピットの時間」そのものに真摯に取り組まない限り、憶測さえ許されない作業だ。
1月に日本側スタッフが持参した日航機事故のCVR記録を聴いたアメリカの演出家たちは、「聴いていたらやらなかったかもしれない。役者たちには聴かせられない」「いやこれからは聴くべきだ。皆で体験を共有すべきかもしれない」「まさかこの事故を芝居にする人がいるとは誰も思わなかっただろう。我々はすれすれのことをやっているな……」と唸った。
事故は悲劇である。だが、この劇のもう一人の出演者である「飛行機」は、必ずしも我々を窮地に追い込む「敵」ではない。ただ、間違いなく、きちんと向き合わねばならない「相手」として、そこに存在する。
……人間は生きている限り、巨大な何ものかとたたかい続けているのかもしれない。おそらく、そう自覚してしまったが最後、たとえその相手が自分自身の影であったとしても、たたかいを止めることはできないのだろう。
『CVR』はまさに、現代の『Moby Dick(白鯨)』である。

 困難なこの公演の成立に協力してくださったすべての皆様に感謝いたします。
 そして、すべての飛行機事故の犠牲者の方々のご冥福を心よりお祈りします。


坂手洋二


***



『チャーリー・ビクター・ロミオ』(『CVR』)は、僕らの人生においてもっとも実りある経験となりました。「現実に基づいた」といわれるエンタテインメントやそのきわどい使い方についてなんとなく話をしていたのがきっかけとなり、たった5週間の公演が生まれました。場所はNYの僕らの小さな劇場、コレクティブ・アンコンシャス。5週間のはずが、多くの航空や医療の関係者、空軍関係者、それから飛行機とは関係のない一般のお客様が劇場につめかけてくれたおかげで、8ヶ月もの売切に次ぐ売切のロングラン公演となりました。NYドラマデスク賞も受賞。アメリカ国内のみならず、海外ツアーにも出かけ、そして、2002年には、初めての国際共同製作版『CVR』を燐光群の仲間たちと創りだすことができました。
実際に起きた6件の飛行機事故のトランススクリプトをもとにした『CVR』は、クラウン・ハイツ事件※を題材にしたアンナ・ディヴィア・スミスの『Fires in the Mirror』、マシュー・シェパードという若いゲイの男性が同性愛者という理由で殺された「ヘイト・クライム」殺人事件の聞き取りをもとにした『ララミー・プロジェクト』などと同様、演劇ドキュメンタリーと呼ばれてきました。
『CVR』は、飛行機事故に新たな光を当てようとしています。パイロットやクルーの視点から、最悪の事態における、人間と、その人間が創りだしたテクノロジーの相克を描写します。現れてくるものは、みずからの命も危うい、押しつぶされそうなプレッシャーの下、乗客の命を預かりながら奮闘する人間の姿です。彼らが見せてくれた決断、ねばり、ヒロイズムを、プロシージャーや専門用語はほぼ残したまま、芝居にしました。大きなプレッシャーにさらされながらも職務を遂行する実在の人々。彼らをひるむことなく描くことで、手の施しようのない危機にも敢然と立ち向かおうとする人間の可能性を皆さんに理解して頂けることでしょう。
この難しい作品を一緒にやろうと言ってくれた日本の友人たちにはいくら感謝してもし尽くせません。『CVR』を通して、これからも日本のお客様が何かを感じ取ってくださるものと信じて──。


ボブ・バーガー
パトリック・ダニエルズ
アービン・グレゴリー



※クラウン・ハイツ事件:1991年、NY市ブルックリンのクラウン・ハイツで、ユダヤ教のラビの車列が、黒人の7歳の少年をひき殺した。数時間後に、黒人の青年グループがユダヤ系の学生を刺殺。アンナ・ディヴィア・スミスは『Fires in the Mirror』の中で、この事件について、数多くインタビューをした人たちの中から20人以上を1人で演じわけた。